京都府木津川市 (18.8km)
幻の『大仏鉄道』遺構めぐり
【大仏鉄道】は明治時代の鉄道会社「関西(かんせい)鉄道」の加茂と奈良を最短距離で結んだ約10キロの路線の愛称です。 この路線は明治31年に加茂駅から東大寺大仏殿の最寄りとなる大仏駅まの区間が開業、大仏駅は東大寺の大仏詣で多くの人々が利用して同社の花形路線となりました。 翌年には奈良駅まで路線を延伸しましたが、明治40年に加茂駅から木津駅を経て奈良駅へ至る平坦なルートが開通すると黒髪山など急坂の難所を抱えているこの路線は廃線になりました。 営業期間はわずか9年で、当時の資料がほとんど残っていないことから、同鉄道は『幻の大仏鉄道』と呼ばれています。 蒸気機関車『電光(いなづま)号』などが駆け抜けた幻の鉄道、その線路の跡には隧道(川の水や人を通すためのトンネル)や橋台(橋の上部構造の両端を支える基礎)がところどころに今も残されていて当時の雰囲気を伝えています。 木津川市の加茂駅をスタートし、大仏鉄道の遺構巡り▶佐保川沿いの万葉歌碑▶平城宮跡を経て奈良市の近鉄大和西大寺駅へ至る19kmほどのラントリップを楽しんでください。