秘境駅巡りということで旅行客がスタート地点の徳満駅に行くためには主に3つの方法がある。
① ヒッチハイク(スリルかつ非日常的な体験をもたらす)
② レンタカー(徳満駅まで送ってもらうかそこに停める)
③ 電車(JR宗谷本線は以下の時間帯に徳満駅に停車する)
平日、休日ともに稚内方面は7時24分、11時22分、19時04分の3本、旭川方面は平日、休日ともに6時00分、11時10分、18時49分、20時58分の4本のみ。したがって電車利用によって徳満駅スタートでランニングをするなら稚内、もしくは旭川から朝イチもしくはお昼前に来るしかない。
さて、秘境と呼ぶべきにはいささか疑問符が残る徳満駅であるが、「イナバ物置」のような駅舎はシュールでいきなり衝撃を喰らう。そして、とくみつとサッポロビールといえば箱根駅伝を思い出す...
序盤は宮の台展望台からの展望を楽しみ、その後豊富駅に向かって4kmほど南下していく。豊富駅付近ではコンビニ等があるので、補給や物資の調達をすると良い。ちなみにここは秘境駅ではないが駅舎は趣がある。
そして、一番の目的である下沼駅を目指してさらに6kmほど南下していく。下沼駅の手前には名山台展望公園と温内神社があるが、どちらも訪れたほうが良い。前者から見るオトンルイ風力発電所の風車28基とサロベツ原野は壮観である。後者はいかにも厳しい冬を迎える北海道らしい防寒仕様の見た目の神社である。
そして、お待ちかねの秘境駅の下沼駅へ。外観も内観も見応え十分の駅舎で、下沼駅ノートにはインターネットが普及した現代には珍しいアナログな暖かさのあるメッセージが記されている。ここに来たもののみが秘境駅たるその空間でそのメッセージを読めるのだから貴重な時間であることは間違いない。
最後はサロベツ原野のパンケ沼園地に少し立ち寄り、自然の奥深さに触れる。秘境なのは駅だけでなく、日本の秘境100選に選出されているこのサロベツ原野にも及ぶ。と、長文になってしまったが、このコースの魅力を短くまとめることは困難である。それぐらいに非日常的な思い出が詰まっている素晴らしいコースである。
ゴールの幌延駅は比較的大きな駅であり、平日、休日ともに18時40分には札幌行きの電車があるほか、稚内にも数本電車が出ている。そして、幌延駅前にはサロベツ会館があるので、そこに宿泊するというのもまた秘境駅巡りの旅を続ける1つの手段である。
幌延町「秘境駅」巡りコース② に続く...
https://runtrip.jp/course/hokkaido/1520/8359