箱根から三島まで、東海道よりもさらに古い時代の街道であった「平安鎌倉古道」をたどって下るコースです。
芦ノ湖畔の箱根駅伝のゴール・スタート地点を出発して箱根峠を超え、別荘地にある古道の入口までと、山神社を抜けて三島市街までは舗装されたロードとなりますが、その間は深い森の中を下る古道のトレイルです。トレイルの前後の駿河湾や富士山の素晴らしい眺望と、森の中の清々しさとがセットで楽しめます。
今から1,000年ほども前の街道と思われるこの古道、前半はヒノキの林の中を、後半は主に背の高い笹ヤブの間を抜けていくのですが、トレイルとしては比較的幅も広く、走りやすいのは、さすがにかつての街道筋だからでしょうか。
前半は木の根と階段状になった道に注意しながら降りていかなければなりませんが、後半は比較的なだらかでフラットな道を快適に走っていくことができます。特に前半で、深く土をえぐった溝のようになっている道のつくりが特徴的ですが、後半の舗装されたロードの両脇にもこうした溝のような土の壁が見られて、旧街道の面影を見ることが出来ました。
一般のGoogle Mapでは、この古道の入り口も含めてルートは明確にはわかりませんし、途中分岐があったりして迷うところもあるかと思いますが、このコース紹介のマップにはGPSウォッチのデータをそのままアップしてありますので、参考にしてください。また、ルートのところどころに混在している石柱や道標、木などにつけられた赤や青のテープなども、正しいルートを選択しているかの目安になります。基本的に古道は尾根筋に沿って作られているので、迷ったら下っていく方ではなく高い方のルートをとるのがよいかと思います。時々、このコース紹介のマップとGPSでの現在位置を照らし合わせて、迷い込んだ場合は分岐点まで引き返してください。特徴的な風景や道標などの写真も多めにアップしてありますので、併せて参考にしてください。
トレイルの区間は、人が通ることは非常に少ないと思われますし(今回は誰とも会いませんでした)、途中にはトイレを1か所発見したほかは自販機や水場等は何もありませんでした。雨天時や雨天後は、道がぬかるんだり、水が流れて川のようになる可能性もあると思いましたので、当日だけでなく過去数日の天候にも注意してください。
出発地点までは、荷物を置いて走る場合は三島駅のコインロッカーを利用し、同駅南口から箱根行きのバスで「箱根町(港)」で下車します。スタート地点から箱根峠までの上り区間をパスしたい方は、「箱根峠」のバス停で下車して走ることも可能です。
ネット上にも断片的ですがこの古道に関する情報がありますので、参考にしてみてください。
http://www.mishima-kankou.com/pdf/kodoumap_a.pdf
http://www.mishima-kankou.com/pdf/kodoumap_b.pdf
(走った時期:2017年5月)